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帰省時のエコノミークラス症候群に注意!症状や予防は?もしなってしまったら?

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夏やお正月の帰省時、長時間のドライブ、新幹線での移動でエコノミークラス症候群を起こすことがあります。
実は、知らない間に罹って突然死している人が意外に多い、という話もあります・・
また、赤ちゃんや小さなお子さんを連れての長時間旅行も気になりますよね。

エコノミー(エコノミークラス)症候群の予防法と、もしなってしまった場合の対応についてまとめました。



エコノミー症候群とは?

エコノミー候群(エコノミークラス症候群)、と呼ばれている病気は
正式な名称は急性静脈血栓塞栓症(じょうみゃくけっせんそくせんしょう)と言います。

もともとは、航空機の狭いエコノミークラス席に乗客が長時間フライトで起こすことが多い、ということで
エコノミークラス症候群、エコノミー症候群と呼ばれていました。

しかし、実際には、エコノミークラスだけではなく、ビジネスクラス・ファーストクラスの乗客でも同じ症状を起こすことがありますし、
航空機以外に、長時間のドライブ、列車での移動、
また、オフィスで長時間座りっぱなし、という人にも起こる可能性があります。

エコノミー症候群という呼び方では、エコノミークラスに乗ったとき以外に症状が出た際に見逃されてしまうということで、別の呼び方をした方が良い、と考えられ、
最近では、静脈血栓塞栓症、また、旅行者血栓症と呼ばれることが増えてきました。

つまり、

理由はなんであれ、
長時間座りっぱなしの姿勢でいることによって、下肢の血流が減少して、
下肢の深部静脈に血栓が生じて、急に動いた血栓が血流によって運ばれ、肺、心臓、脳などの血管を詰まらせてしまう、
という病気です。

血栓が肺の血管に詰まると肺塞栓を起こし、突然死に至ることもあります。

肺塞栓やそれに伴うショック症状などは、フライトやドライブの最中・直後に怒るとは限らず、中には10日、一ヶ月以上経ってから起こることもあり、
そうした場合、エコノミー症候群が原因とは分からないことも多く、
今言われているよりも多くの人がエコノミー症候群が原因で亡くなっている可能性もある、とのことです。

エコノミー症候群の原因

エコノミークラス症候群の原因は

長時間同じ姿勢(特に座位)であまり動かないでいること

体内の水分量が減り血液が濃くなること

などです。

飛行機の中やドライブ中は、いつでもトイレに行かれるわけではないので、できるだけトイレに行かないように飲み物を控えがちです。
また、飛行機や新幹線の場合は機内・車内の湿度が20%台と低いことも、血液が濃くなって流れが滞りやすくなる原因となります

エコノミークラス症候群の予兆

エコノミー症候群で下肢の深部静脈に血栓ができると、

  • 下肢が赤くなる
  • 下肢が腫れる
  • 下肢がむくむ
  • 下肢が痛む

という症状が出ます。
血栓が両足に同じようにできることはまれなので、片足に出ることが多いのですが、中には両足が腫れた、という人もいます。

血栓が完全に血管がふさいでいないこともあり、その場合こうした下肢の症状が出ないこともあり、
気づかずに動いたときに血栓が流れて肺の血管を詰まらせることもあり、とても危険です。

エコノミー症候群で肺塞栓を起こした場合の症状

肺塞栓では次のような全身症状が現れます。

  • 息苦しい・呼吸困難
  • 胸の痛み
  • 冷汗が出る
  • 動悸がしたり頻脈になったりする
  • 咳が出る
  • 失神・ショック状態に陥る
  • 血のまじった痰が出る

エコノミー症候群かも?と思ったら

長時間ドライブ、列車の移動、フライトなどの最中やそのあとで、下肢に腫れや痛みなどの症状が出たら、
できるだけ早く医療機関を受診してください。

また、肺塞栓らしい全身症状が出た場合は早急に専門医を受診してください。

何科を受診したらよいの?

下肢の症状の場合は血管外科、心臓血管外科ですが、こうした専門的な科が見当たらない場合は外科でよいです。

息苦しい、動悸などの症状で受信する場合は、心臓外科、循環器科などを受診します。

受診の際には、最近長時間の旅行をしたこと、(オフィス勤務の場合、長時間座り仕事をしていることなど)を問診で伝えます

エコノミークラス症候群の予防

血栓ができて下肢の静脈が詰まったり、肺塞栓を起こすまでに至ると治療も大変ですし、
命の危険につながることもあります。

まずは血栓ができないように予防をしましょう。

  • できるだけ体を締め付けない、動きやすい服装をする、きついジーンズやストッキング(血行促進用の着圧・弾性ストッキングをは別)は避ける
  • 定期的に足の運動やマッサージをする
  • 水分の補給に心がける

ドライブや列車内での座席に座った姿勢では太ももが圧迫されて血流が滞ります。
足を上げたり、太ももの裏側を伸ばすストレッチをしてください。

足首をぐるぐる回したり、靴を脱いで足指を動かすだけでも違いますがおすすめは
2011年4月20日にNHK「ためしてガッテン!」で放送された、ガッテン流イナバウアーです。

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定期的に、というのは何時間に1回程度なのか?というと1時間に1回は動くようにしてください。

トイレの問題があり、水分摂取を控え身にしがちですが1時間に100mlくらいは飲むようにします。
コーヒー、紅茶、緑茶、アルコールは利尿作用があるので避けましょう。

ミネラルウォーター、ノンカフェインのお茶(ルイボスティなど)、スポーツドリンクなどがよいです。

足の血流を促す、着圧ソックスを使うのも効果があります。

こちらのイタリア製着圧ソックスは、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧が変わり、はきぐちは締め付けない設計になっていて、履いていても楽です。
イタリアの血管外科医が、静脈瘤予防のための靴下として推薦しています。
色が黒でサイズも3段階あり、男性でも使えます。

ただし、まったく動きがないときには履いているとかえって良くないので、夜寝るときには脱いでくださいね。

ちなみに、弾性ストッキング(ソックス)とは、静脈瘤治療のためなどに使う医療用のもので、かなり着圧が高くて履きづらいです。(ついでに値段もすごく高い!)
普通の人がエコノミー症候群予防のために履くには着圧ソックスで十分です。

車中泊では寝る姿勢に注意

旅行の日程によっては自動車の中で寝泊まりすることもありますよね。

座ったまま寝ると足が下の方になったままになり、太ももやおしりに体重がかかって血管、リンパ管がつぶされた状態で長時間過ごすことになりますので、エコノミー症候群のリスクが高くなります。

そこでフルフラットにできるシートであればシートを倒して寝る、
段ボール箱を畳んで持ち運び、足元に組み立てた箱を置いてその上に足を上げて寝る、とよいです。

エコノミークラス症候群のリスクが高い人

次のような人はエコノミー症候群のリスクが高いとされています

  • 血栓症を起こしたことがある人
  • 家族に血栓症の既往歴がある人がいる人
  • 生まれつき血栓ができやすい人
  • 肥満の人
  • 高血圧、高脂血症、糖尿病など生活習慣病を患っている人
  • 40才以上の人
  • 妊娠中、産後の女性
  • 経口避妊薬・ピルを服用している人
  • 下肢の手術を受けた人
  • 腹部の手術を受けた人
  • 下肢静脈瘤がある人
  • ケガや手術をしたばかりの人
  • 抗がん剤を使用している人

妊婦さん、出産後すぐの女性、経口避妊薬やピルを服用している女性は血液が凝固しやすくなっています。

またこうしたリスク要因がないと思われる年齢が若い方でも、2時間座って動かないでいると、
下肢の血液の粘性が増してむくむ、というデータがありますので、注意してください。

赤ちゃんや子供のエコノミー症候群の可能性はあるの?

帰省となると、赤ちゃんや小さなお子さんを連れての長時間移動になることが多いと思いますが、
長時間チャイルドシートにいたり、車中で寝たりすることで子供がエコノミー症候群になることはあるのか、
お父さんお母さんは心配ですよね。

医師の説明によると、
15歳以下の子供は静脈血栓塞栓症になることはまずないそうです。
赤ちゃんや幼児が、移動中にずっと眠っている場合でも心配はありません。

それよりも、お母さんが赤ちゃんを抱いたままで長時間座っていると
お母さんがエコノミー症候群になって今うことがありますので、
車ではチャイルドシートを利用する、列車でも3時間以上の移動であれば子供用に1席取ったり交代で抱く、といった注意が必要です。

かなり極端なケースではありますが、ロシアで17才の少年が22日間引きこもってゲームをしていたのちに亡くなり、死因がエコノミー症候群とされていますので、中学生~高校生になったら大人と同じように足を動かす、水分を摂る、といった予防法を行うように伝えてあげてください。

帰省時のエコノミー症候群に注意!症状や予防は?もしなってしまったら? まとめ

一番の予防法は血流を滞らせないようにすることなので、
足首回しだけでもよいので動く、
水分をこまめに摂る、

ということを心がけてください。




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