2016年5月26日放送「バイキング」の
カビ&ダニ徹底撃退法の中で、
要注意!粉物の中にダニが繁殖する!?
というテーマがあります。
小麦粉、天ぷら粉、ホットケーキミックスなど家庭で使っている
粉物につくダニがいる、ということなのですが、
このダニが原因で起きる死亡事故もあるので、
注意が必要です。
パンケーキで死亡事故
2015年6月16日発売の「週間SPA!」に掲載された
「死を招くおしゃれな食べ物」20選
という記事では、
自宅で作るパンケーキで
死亡する、という事故が
起きる可能性が指摘されています。
その原因は、小麦粉などの粉類につく、
コナヒョウダニやケナガコナダニ
というダニです。
普通、小麦粉を生で食べることはありせんので、
焼くなり、揚げるなりの加熱料理をすれば
ダニは死んでしまいます。
しかし、死んでしまっていても、
ダニの入ったものを食べて
劇症型のアレルギー反応、
アナフィキラシーショックを起こして
死亡する、ということが考えられます。
海外では、粉類の中にいたダニによる
アナフィキラシーショックを
パンケーキシンドローム、と呼び、
粉の中にいるダニが原因で
アナフィキラシーを起こすことがあることが
知られています。
コナヒョウダニとは?
コナヒョウダニは家の中にいるダニのうち
80%~90%を占めています。
(80%~90%というのは、ヤケヒョウダニと合わせての数字)
布団、ホコリの他、食品の中にも生息します。
ケナガコナダニは、粉類だけではなく、
チョコレートや味噌など広く食品の中に
いることがあるダニです。
アレルギーはダニのタンパク質に反応して起こるので、
生きているダニだけでなく死骸や、
ダニのフンも原因となります。
粉類のダニを防ぐには?
開封した食品を常温で保存していると
食品を密封性の高い容器に入れ、
さらにポリ袋に入れて二重にする、などしても
ダニが入ることを防ぐのは難しい、
とされています。
さらに、乳成分が入っているパンケーキミックスや
だしが入っているお好み焼き粉は
普通の小麦粉名よりもダニが発生しやすいのだそうです。
ダニの発育に適した環境は、
温度25~30度、
湿度(相対)70%)ですから、
開封した粉製品は、
密閉して冷凍保存するのが
一応の大作になります。
「バイキング」では
対策=1回で使い切ること
としていますが、
最近は、小さなパッケージで売られている粉も
あるとはいえ、
実際には本当に1回で使い切るのは難しく、
徹底するなら、「捨てる」しかない、
ということになりますよね。
使い切りまではしないとしても
あまり大容量では買わない、
ということは必要でしょう。
アレルギーの既往症がない人も注意
日本で報告されている、
食品の中のダニが原因となるアナフィキラシーショックの例では、
ほとんどが、ダニアレルギーによる
ぜんそくやアトピー性皮膚炎の症状がもともとあった人だ
そうですが、
ダニアレルギーがなかった人でも
くりかえし、ダニが入った食品を食べることで
アレルギーを発症し、ある日突然ショック症状を起こすリスクはあります。
お店の粉物は大丈夫?
症例の中には、自宅で料理したものだけではなく、
お店で出されたお好み焼きを食べて
アナフィキラシーショックを起こした人もいました。
飲食店での粉類の管理がきちんとしていなければ
個人宅と同じように、
ダニが発生してしまうのは同じです。
粉、という点では
パン屋さんだってリスクはありますよね。
「粉をどうやって保管していますか?」
と直接的に訊くのは難しいですが、
ダニ以前の問題として、粉はどんどん、酸化して味が落ちますから、
古い粉を使っているのは本当は味の点でもダメなお店です。
商品の回転がよいお店、
管理がきちんとしていそうなお店、
を選ぶ、というがまず安全でしょうね。