活性酸素の害を防いで、生活習慣病を防ぐ効果がある、という「ハーバード大学式野菜スープ」について
作り方、効果、またスープを取った後の野菜の活用法についてまとめました!
2017年10月28日「世界一受けたい授業」で奥仲 哲弥先生が「長生きスープ」として紹介したスープも作り方はほぼ同じです。
ハーバード式野菜スープについては2016年5月28日「メレンゲの気持ち」で久本雅美さんが、
「作り置きしたハーバード大学式スープがいつも冷蔵庫に入っている」
とコメントしたことや、
2016年9月10日放送「サタデープラス」で取り上げられたことなどでも話題になっています。
この記事の目次
なぜハーバード大学式なの?
ハーバード大学で、研究されている免疫栄養学で、野菜に含まれるファイトケミカルに活性酸素を除去できる作用があり、
ファイトケミカルを日常的に取り入れる方法として考え出されたのが、
ハーバード式野菜スープ
です。この研究には、日本人の高橋弘医師も加わっており、高橋先生はハーバード式野菜スープを紹介する本を出版されています。
ファイトケミカルとは?
ファイトケミカル=植物性化学物質は動くことができない植物は、紫外線による酸化や、動物や昆虫などの外敵から自らを守るために作り出した、色、におい、苦味を持った物質です。
人間にとって有用なファイトケミカルとしてよく知られているものは、
カテキン、リコピン、イソフラボン、アントシアニンなど。
多くのファイトケミカルに抗酸化性があるのは、植物自身の身を守るためなんですね。
栄養には、体を作ったり動かしたりする三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)
ビタミン、ミネラルがありますが、
最近では第6の栄養素として食物繊維、そして第7の栄養素としてファイトケミカルが注目されています。
ファイトケミカルは、人間の体の中では、
- 抗酸化作用により活性酸素を除去する
- 免疫力を高める
- 血管の老化を防ぐ
- がんを予防する
- アレルギー反応を抑制する
- 美肌
- 代謝を高める→ダイエットに有効
などの働きをします。
ハーバード式野菜スープでは、これらのファイトケミカルの働きを毎日効率よく取り入れることができる、とされています。
ハーバード式野菜スープの作り方
【材料】
水1リットルに対して、
- キャベツ 100g
- タマネギ 100g
- ニンジン(皮つき) 100g
- カボチャ(皮つき) 100g
※調味料は一切入れません
【作り方】
1.野菜をすべて一口大に切ります。
2.切った野菜を鍋に入れ、水を加えます。
鍋はホーロー製かステンレス製が望ましいです。
3.鍋のフタをして、強火にかけます。
沸騰したら、火を弱め、フタをしたままコトコトと20分程度煮込みます。
ハーバード式野菜スープの飲み方
できあがった野菜スープは、具材を除いた煮汁のみの量で200mlを食前か、食事と食事の間(要するに、空腹時に)のみます。
1日にスープを飲む回数は、目的によって
健康を維持したい人 200ml×1、2回
ダイエットしたい人 200ml×2、3回
免疫力を高めたい 200ml×3、4回
となっています。
あえて、このタイミングが一番良い、とするなら、朝食の前、だそうです。
前日の夕食からほとんど何も食べていない朝食の前は栄養素の吸収が良いためです。
ハーバード式野菜スープの日持ち
ハーバード式野菜スープの保存は、冷蔵で1日、冷凍で2週間、となっています。
冷凍する場合は、具が入ったまま冷凍します。
冷凍すると、細胞が壊れて、よりファイトケミカルが
出てきやすくなるそうです。
残った野菜の活用法
ハーバード式野菜スープは、「食事」ではなく、どちらかというと「健康のために飲むもの」なんですね。
具材はいっしょに食べても良いし、他の料理に使ってもよい、とされています。
ただ、栄養や味はスープの方に出てしまっているので、残った野菜には、あまり味はありません。
食物繊維を摂るためには食べたほうがよいのですが。
他の料理に活用するとしたら、
- みそ汁の具
- ミキサーにかけ、調味料や牛乳を入れてポタージュにする
- ベーコンやトマトジュースを入れてミネストローネにする
- 絞ってハンバーグの具にする
などです。
後述する、マクロビオティックの「甘い野菜のスープ」を作る方法を習ったときには
「はっきりいってカスなので、感謝して捨てていいです」と言われたこともあります。
もったいないと思うかもしれませんが、スロージューサーでジュースを作っている人は毎日でるジュースの絞りかすを全部食べている、なんてことはないはずなので、それと同じように考えても良いのかな、と思います。
これって・・・「甘い野菜のスープ」じゃないの?
材料が、人参、玉ねぎ、野菜、かぼちゃの4つの野菜である、ということと、食前にスープだけを飲み、残った野菜は別途活用する、とされていることで、
私がすぐに連想したのが、マクロビオティックのレシピの中にある「甘い野菜のスープ」です。
マクロビオティックは、もともとは日本人桜沢如一氏が体系化し海外へもひろめたものですが、
アメリカに渡った桜沢氏の弟子久志道夫氏がアメリカで指導していたマクロビオティックがマドンナなどセレブの間ではやり、「クシマクロビオティック」として日本に逆輸入されました。
そのクシマクロで、人参、玉ねぎ、野菜、かぼちゃを煮出した甘い野菜のスープをよく飲むんです。
(桜沢氏直系の、オーサワマクロではあまり使われていない印象があります)
ハーバード式と違うのは、野菜を5㎜角程度まで細かく切ること。
そして、飲む目的は、主に、「低血糖症を改善するため」とされています。
効果がある理由も、野菜のファイトケミカル、ということではなく、
人参、玉ねぎ、野菜、かぼちゃは、野菜の中では中庸の力を持っているので(マクロビオティックでは、食べものを「陰」「陽」の力のバランスでとらえています)、
ということになっています。
効果があるのは煮出した汁の方で、汁だけを飲み、野菜の固形物の方は、もったいないのでなんとかして活用するか、「感謝して捨てる」となっていました。
あと、ハーバード式では、野菜を入れたまま冷凍して保存すると、野菜の細胞膜がさらに壊れてファイトケミカルが出てきやすくなる、と推奨されていますが、
マクロビでは冷凍保存は、勧められないのです。
だからそれ以前の処理として細かく切るのでしょう。
甘い野菜のスープは「甘い野菜のドリンク」という商品名で、レトルトパックで売られています。
ハーバード式野菜スープを続けたいけれど、作るのが大変、野菜の処分に困る、という人は
少々割高ですが、レトルトを利用してもいいかも。
国産野菜使用 甘い野菜のドリンク 300g[ビオクラ 野菜ジュース]
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ハーバード大学式野菜スープの作り方と効果・野菜の活用用は? まとめ
ハーバード式野菜スープは、野菜に含まれる、フィトケミカルには活性酸素を取り除きガンや生活習慣病を防ぐ作用があることに注目し、その効果を毎日取り入れられるように考案されたスープです。
使う野菜は、人参、キャベツ、タマネギ、かぼちゃ、と身近なものばかりですが、
毎日、となると、作る時間が面倒、という人もいるかもしれませんね。
ハーバード式野菜スープの材料や作り方は、マクロビオティックの「甘い野菜のスープ」「甘い野菜のドリンク」とほとんど同じなので、レトルトで販売されているマクロビの「甘い野菜のドリンク」を時には利用してもよいのでは、と思われます。
参考にしてみてください!