インフルエンザに罹り、一度熱が下がったのに、もう一度熱が出てくる、
二峰性発熱(再発熱)が起こることがあります。
せっかく治ってきたと思ったのに落ち込んでしまいますが再度熱が出たら、病院を受診した方がいいのでしょうか?
※以下、主に、基礎疾患のない健康な成人の場合、でまとめています。
乳幼児・妊婦さん・高齢者・基礎疾患がある、などの高リスク群に入る方の場合は
気になる症状が出たら、かかりつけ医に電話相談したり、早めに受診した方がよいです。
この記事の目次
インフルエンザの二峰性発熱とは?
インフルエンザでは、いったん解熱した後に再発熱する、二峰性発熱が起こることがあります。
<二峰性発熱があった体温の例>
出典・日経メディカル
二峰性発熱は、
抗インフルエンザ薬を使用しなかった場合、1~2歳未満のこどもでは92.3%にみられたという発表もあり、
私が調べる前にイメージしていた以上に多いのだな、と思いました。
年齢が上がるに従い、二峰性発熱が起きる頻度は減りますが、
大人には二峰性発熱が起こらないわけではありません。
いわゆる「ぶり返した」という状態です。
比較的最近(2014年において直近2シーズン)行われた調査では、
二峰性発熱が起きたのは、
A型インフルエンザ:3.7%
B型インフルエンザ:19.0%
でB型の方が多い、という結果になっています。
(参考URL http://ameblo.jp/anzai-iin/entry-11746216673.html)
なぜ二峰性発熱が起こるのか?
インフルエンザでなぜ二峰性発熱が起こるのか?という原因については、
- インフルエンザウイルスがそのような性質を持っている
- 発熱を誘導するサイトカインの働きによる
- 抗インフルエンザ薬が効いて熱が下がった後で、再びウイルスが活性化した
- 他の感染症に罹った
などの可能性が考えらていますが、
はっきりした原因はまだわかっていません。
またインフルエンザ治療薬の種類によって、
二峰性発熱が起きる頻度に違いがある、という
報告があり、
リレンザを使用した場合には二峰性発熱が起こりにくい、という傾向は見られるのですが、
その理由が、リレンザの方が他の薬よりも吸入の回数が多いから、という可能性もあるのだそうです。
二峰性発熱が起きたら病院に行ったほうがいい?
二度目の熱が出てから数日以上熱が続く、症状が非常につらい、
という場合は、他の感染症に罹っていたり、合併症である可能性もありますので、
病院を受診した方がいいでしょう。
基本的には、自己判断で解熱剤などは飲まずに、安静にして過ごします。
また、体温が1℃上がるごとに、発汗以外の水分の不感蒸泄が15~20%増えます。
熱がある間は脱水症状を起こさないように、水分の補給には十分に注意してください。
インフルエンザの二峰性発熱とは?熱がぶり返したら診察を受けたほうがいい? まとめ
インフルエンザの熱が一度下がって、24時間以降に再び熱が出る二峰性発熱は、
ある調査では、B型インフルエンザにかかった人の5人に1人、と
意外と多く起こっています。
二峰性発熱が起こる原因ははっきりしていませんが、
もともとかかっていたインフルエンザの症状である場合は、
再び熱が出ても、食欲があり、頭痛などの他の症状が落ち着いて来たら病気としては回復傾向にありますので、
安静にして水分補給を十分に行ってください。
熱が高い状態が数日続く、頭痛や倦怠感が強くなる、といった症状がある場合は、
合併症、他の感染症に罹っていることもありますので、病院に行きましょう。