2016年10月12日放送「ガッテン!」
「まさか!ダイエットが引き起こす肝臓の悲劇」
ダイエットをしたことが原因で、
肝臓がパンパンに腫れて、
さらには、糖尿病のリスクが高くなったり、
肝硬変・がんの危険性まで生じる、とあるのですが、
まさか、ダイエットで肝臓が悪くなる、ってなかなか想像がつきませんよね・・・?
どんなところにその原因があるのでしょうか。
※放送後、追記修正しました。
この記事の目次
ダイエットが原因で脂肪肝に?!
肝臓がパンパンになるのは
脂肪肝になってしまうため。
→なんと、ダイエットをしているのに脂肪肝になってしまうのです。
生活習慣病や、まさに「脂肪肝」を解消するために
ダイエット(やせる、体重を減らす)人も多いはずですが、
健康のためにやせようとして
かえって脂肪肝になってしまうのはなぜなのでしょう?
ダイエットして脂肪肝になってしまう理由とは?
ダイエットのために,
極端に食事を減らして、摂取エネルギー量が減ると、
体は、飢餓状態だと感じて、
全身の脂肪細胞の脂肪や、
筋肉中のたんぱく質を
分解してエネルギー源とします。
その結果、筋肉が減少して代謝が落ち、
体が消費するエネルギー量が落ち、
食べたものを脂肪として蓄えやすくなり、
肝臓にも脂肪がたまって脂肪肝になりやすくなります。
また、体重が落ちた後に
食べすぎてしまうと、脂肪が溜まりやすい状態に
なっている上に、
食べものの栄養が入ってくるので、
脂肪肝がさらに進みます。
つまり、ダイエットによる
極端な食事制限(全栄養の不足)とリバウンドを繰り返すことが
脂肪肝の原因になっているんですね。
番組に登場した25人のダイエット成功者のうち
なんと、11人が脂肪肝になっていました。
ダイエットが肝臓の負担になっている
番組では、脂肪肝のみ指摘されていましたが、
その他にも、ダイエットによる肝臓への負担があります。
ダイエットで食事の総量を減らしたり、
エネルギー源となる糖や脂肪の摂取を減らすことで、
体に蓄えられている脂肪をエネルギーとして使おう、というするわけですが、
体内のエネルギー源が不足すると、
まず、血液中や、筋肉中のグリコーゲンが分解されて
糖になりエネルギーとして使われます。
それでも足りない場合は、
肝臓自体のたんぱく質を分解して糖を作り出す、
糖新生が行われます。
この糖新生を繰り返し肝臓で行っていると、
肝臓のたんぱく質自体が消費されてしまうことや、
肝臓で行う仕事が増える
(糖新生によって発生するアンモニアを尿素に変換する処理なども含めて)
ことで肝臓に負担がかかります。
また、体内に蓄積された脂肪をエネルギーに代える際には
ケトン体という物質が発生します。
糖質制限ダイエットでよく出てくる言葉ですね。
サッカーの長友佑都選手が、
テレビ番組で、「ケトン体ダイエットを実践している」
とコメントし、食生活が紹介されたことも知られています。
しかし、このケトン体も、
肝臓や腎臓に負担をかける原因になる
と言われます
一方でこうした、「糖新生やケトン体は肝臓に負担」
という考え方は、
糖質制限食を推進している立場の医師からは
異論が出されています。
肝臓にやさしいダイエットの目安は、?
肝臓に負担をかけず、
脂肪肝にもならないダイエットのペースは、
半年(6ヶ月)で10kg減らす程度の
ゆるやかなダイエットです。
脂肪肝を解消するには?
1.運動
1日30分程度のウォーキングを行います。
ときどき、速足を取り入れるとさらに効果的です。
2.食事
極端に量を減らしたり、
一つの食品だけを食べ続けるダイエット法は
体に負担がかかります。
「量を少し減らす」
くらいにとどめます。
3.睡眠
最低でも6時間しっかりと睡眠をとります。
夜熟睡することで、
成長ホルモンの分泌が促され、
脂肪が燃焼しやすくなります。
ダイエットして肝臓がパンパンに腫れてしまう原因は?「ガッテン!」 まとめ
ダイエット→リバウンド
という話はよく聞きますし、実際体験したことが
ある人も多いと思いますが、
ダイエットで
脂肪肝になってしまう、
というのはびっくりです。
そういえば、2、3日安静にしているだけでも
脂肪肝になる、と聞いたこともあります。
意外と身近、というか、だれでもいつでも
脂肪肝になる可能性はあるようです。
脂肪肝になっても自覚症状はないので、
病院で超音波診断を受けるか、
血液検査で肝臓の数値「ALT」が40を越えている、
といったことで判断されます。
しかし、食事を減らしすぎず、
運動と睡眠を意識することで
脂肪肝は短期間で解消するそうです。