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血糖値スパイクを防ぐ食べ順は「肉が先」?

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2016年10月7日放送の、「NHKスペシャル」

“血糖値スパイク”が危ない
~見えた!糖尿病・心筋梗塞の新対策~

で、血糖値の急上昇=血糖値スパイクを
防ぐ「食べ順」が紹介されましたが、

野菜ではなく、
肉を先に食べたほうがよいの?

血糖値スパイクとは?

血糖値スパイクとは、
空腹時血糖値は正常なのに、

食後血糖値が急激に上昇し、
その後すぐに下がる、という症状です。

ブドウ糖スパイク、グルコーススパイク、
食後高血糖、などと呼ばれることもあります。

空腹時血糖値は
正常値:70~110mg/dl未満

食後2時間の血糖値は
正常値:80~140mg/dl未満

とされています。

血糖値スパイクのある人は、
食後に急激に血糖値が上がり、
140mg/dlを超える、という状態が見られます。

しかし、空腹時血糖値が正常で
食ご急上昇した血糖値も
やがてインスリンの働きによって下がるので、
普通の健康診断などでは発見されません。

しかし一次的にしても血糖値が急上昇することで、
脳梗塞や心筋梗塞につながったり、

細胞のガン化や、
認知症のリスクを高めるとされています。

血糖値スパイクは何が問題?

高血糖の状態が続く糖尿病では
体のさまざまな器官の機能低下が起こり、

重症になれば腎臓が機能不全となって透析が必要になったり、
手足の壊死によって切断、といった事態になることが
知られています。

血糖値スパイクは、高血糖になるのは一時的ですが、

一次的にであっても、大量の活性酸素が生じて、
血管の内皮細胞を傷つけ、
傷ついた血管壁が厚くなっていくので、

動脈硬化→心筋梗塞、脳梗塞が起こります。

また、血糖値が急上昇すると大量のインスリンが分泌されて
血糖値を下げます。

インスリンが多く分泌されている人の脳内では
アミロイドベータが蓄積し、
それが認知症の原因になるのではないか

と考えられてます。

また、インスリンには細胞を増殖させる
作用もあるので、
がん細胞を増やすのではないか、ともされています。

血糖値スパイクを防ぐ食べる順番とは?

番組で紹介された、血糖値スパイクを防ぐ方法は

1.食べる順番に注意する

2.朝食を絶対に抜かない=食間を開けすぎない

3.食後チョコチョコ運動する

の3つでした。

そのうち、特に、食事の順番は、
かなりの効果があるようです。

血糖値の急上昇を避けることができる
食べる順番は、

よく、野菜から食べること

と言われています。

しかし、番組では

血糖値を急上昇させない食べ順のポイントは、
「野菜から先」ではない、と紹介(したように
私には感じられました)。

関西電力医学研究所では、

ごはんが小腸に到着するまでの時間を調べたところ、

ご飯を先に食べる:30分後
肉を先に食べる:80分後

という結果になったそうです。

関西電力医学研究所の、
食べる順番による食後血糖値の上昇についての
違いの研究は、こちらにまとめられています。

http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/024617.php

胃の中に、肉や魚などのたんぱく質・脂質が入ると
インクレチンという消化管ホルモンが分泌され、
胃腸の働きがゆっくりになり、

その後にご飯を食べても
糖質の吸収はゆっくりになる、
と番組では説明していましたが、

インクレチンには、
インスリンの分泌を促進して血糖値を下げる
効果もあるのですが、その点については
番組では言及がありませんでした。

また、番組では「肉」を先に食べるとよい、
として、ステーキ肉が出てきましたが、

インクレチンには、

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)
GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)

とがあり、

魚を先に食べたときには、GLP-1だけが分泌されますが、
肉を先に食べるとGIPも分泌される、という違いがあります。

このうち、GIPには脂肪を蓄積する作用があり、
血糖値上昇は抑えられるのですが、太りやすくなる
という欠点があります。

関西電力医学研究所の研究では、

一番最初に野菜などの食物繊維を食べて、
その後、肉や魚を食べ、
さいごにご飯という順番がよい、

としており、いわゆる、

食べる順番ダイエットの順番の通りなんです。

野菜の食物繊維をさきに食べると、

肉や魚の脂質の吸収が抑えられて
脂質で太りやすくなる、
というデメリットを避けることができるためです。

朝食抜きはNG

血糖値スパイクを防止する方法の2つめは、

朝食を抜かない=
食事と食事の間を開けすぎない。

番組に登場した53才の男性は、
朝食を抜いていて、
昼食と夕食の後に
血糖値スパイクが起きていました。

しかし、朝食を食べて3食にすると
食後血糖値は、あっさり、
正常値の範囲に戻りました。

食後すぐ、ちょこちょこ運動する

食後15分間は胃腸に血液が集中して
消化管の活動が活発になるので、
消化を促進するために、あまり動かない方がいい、
と言いますよね。

それを逆手にとって、この時間に運動をすると、
筋肉に血液が回るので、
消化管の働きが鈍くなり、消化が遅くなって
血糖値の上昇も緩やかになるそうです。

運動と言っても、
少し遠いお店にランチに行って、
歩いて帰ってくる、

という程度でよいそうですから
消化に悪い、というほどでもないのかもしれません。

が、肝臓に問題のある人などは食後は
休むことが勧められていると思いますので、
医師に相談した方がいいでしょう。

血糖値スパイクを防ぐ食べ順は「肉が先」? まとめ

番組の予告や本編の解説では

一般的には野菜を先に食べたほうがいいと言われているが

実は「肉」

という意味に取れる説明をしていたと思いますが、

肉や魚のたんぱく質や脂質には
血糖値上昇を防ぐ効果はあるもの、

やはり、野菜から先に食べたほうが
脂質の吸収も防ぐことができるので
○。

ここは、もともとの関西電力医学研究所の研究と
番組の編集が少し食い違っていたと思います。

また番組中、視聴者からの
「野菜ジュースはどうですか?」という
質問に対しては、

食物繊維が多いドロッとしたタイプで
糖が加わっていないもの
ならばよい、

という答えでした。




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