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NHK「チコちゃんに叱られる!」一重まぶたは二重まぶたの進化形だった

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2018年5月18日、19日に放送された、NHKの番組、「チコちゃんに叱られる!」で紹介された、「一重まぶたと二重まぶたの違い」は、「人間はもともと二重で、そこから進化して一重になった」というもの。

まなみ
まなみ
どうして一重が「進化」ということになるの?

番組での説明に、自分で調べたことも併せて、まとめてみました。



ヒトはもともとは二重まぶただった

人類はアフリカで誕生した、というのが現在の一応の定説。

誕生時の人類は、アフリカ大陸の気温や紫外線に対応した、ネグロイド(黒人)でした。
このときは、目は二重、顔の彫りが深く、体格は小柄で、強い紫外線から体を守るためメラニン色素が多い皮膚の色をしていました。

その後、人類の一部のグループが、ユーラシア大陸に移動しますが、ユーラシア大陸の環境はアフリカ大陸よりも紫外線が弱かったので、
紫外線を遮断する皮膚のメラニン色素が減りました。

これが現在の、コーカソイド(白人)となります。

一重まぶたは「寒さ」への対応

ユーラシア大陸の中でもさらに北の寒冷な地に進んだ人々は、より寒冷地の環境に対応した適応をします。

体表面の面積を減らすために

体毛が短く、少なくなる、
身長が低く手足が短くなる
顔の凹凸(彫りの深さ)が減り、平べったい顔立ちになる
鼻の穴が小さくなる

などの変化が起こります。

目のまぶたも、二重でぱっちり開いていると、冷気で眼が凍傷になってしまう可能性があるため、上まぶたの脂肪が増えて一重になります。

一重まぶたの人に、睫毛が下向きになったさかさ睫毛が多いのも、睫毛が目を冷気から守るブラインド役割をしているためです。

一重まぶたの人の目頭にかぶさっている「蒙古ひだ」も冷気の侵入を防いでいます。

つまり、

一重まぶたは寒冷適応のために二重まぶたから進化したもの

というのが、番組での東京医科歯科大学の田中博教授の解説でした。

北欧の人が、寒い場所に住んでいても二重まぶたなのはなぜ?

寒いところに住んでいる人種、というとイヌイットのようなモンゴロイドの他、
北欧三国、ロシアのような、コーカソイド系の人々がいます。

イヌイットは一重まぶたで凹凸の少ない顔立ちをしていますが、
スウェーデン・ノルウェー・デンマークの人もロシアの人も、二重まぶたで鼻が高く鼻の穴は縦長です。

体格では、北欧やロシアの人たちは大柄でモンゴロイドは小柄ですよね。

まぶたや顔の彫りの深沢 手足の長さ 身長
コーカソイド 二重 長い 背が高い
モンゴロイド 一重 短い 背が低い

 

生物の分布に関する規則性では、

【ベルクマンの規則】
恒温動物の場合は、寒冷な地に住む動物ほど体積が大きくなり、その結果、体積当たりの体表面積が小さくなり、熱の放出量が少なくなる

【アレンの規則】
恒温動物の場合は、寒冷地に住む動物ほど、
耳、鼻、首、足、尾などの突出部が短くなり、体表面積を減らして体温の放出を押さえている。

というものがあります。(法則、と呼ばれていることもありますが、法則というには、例外が多いので、現在は、「規則」となっているそうです)

動物の体を立方体だと単純化すると

1辺が1mの立方体では、

体積:1×1×1=1立法メートル

表面積:1×1×6=6平方メートル

1辺が2mの立方体では、

体積:2×2×2=8立法メートル

表面積:2×2×6=24平方メートル

となり、体積は8倍になるのに対して、表面積は4倍にしかなりません。

体の表面のデコボコは同じだと考えると、体が大きい方が体積当たりの面積が小さく熱が逃げにくいことになります。

動物で考えると、同じクマの仲間で、暑い地域に住むマレーグマは小さく、北極に住む、ホッキョクグマは地上最大の肉食動物です。

<東南アジアなどに生息する小柄なマレーグマ>

<陸上最大の肉食動物・ホッキョクグマ

人間の場合、二つの規則を当てはめようとしても

コーカソイドは、寒い地域の動物はより大きい、というベルクマンの規則には当てはまりますが、二重まぶたで手足が長いので寒い地域の動物は凹凸を少なくして熱の放出を防ぐというアレンの規則には当てはまりません。

モンゴロイドは、一重まぶたで手足が短いのでアレンの規則に当てはまりますが、背が低い点ではベルクマンの規則に当てはまりません。

なんだか矛盾していますよね?

その理由としては、

コーカソイドは、それほど寒冷地に適応していない(北欧の、より寒い北極圏に近い場所にすむサーミの人たちは比較的背も高く、顔立ちは凹凸が少ない日本人のような顔をしている人が多いです)、
一方で、モンゴロイドの背が高くないのは栄養状態が良くなかったためではないか、と考えられているそうです。

人間は、服を着たり、火を使ったり、家を建てたりすることでも
気候に対応するので、なかなか、動物のように典型的な規則どおりにはならないのかもしれません。

日本人にも彫りが深い、二重の人がそれなりの数いる理由は?

日本人の7割が一重まぶた、と番組では言っていましたが、個人的な感想では、二重の人もっと多くいる感じがします・・・
私自身も二重です

3割なのかはともかく、日本人にも、生まれつき二重だったり、顔が「濃い」と言われる顔立ちの方はそれなりにいます。

これは、日本人が、寒冷適応したモンゴロイドと、
中東からインド、東南アジアと経由して日本にやってきた寒冷適応していないモンゴロイドの両方を主な祖先に持つため、と考えられているそう。

インド、東南アジア経由の人々を、旧モンゴロイド、寒冷適応した人々を新モンゴロイドと呼ぶ研究者もおり、

前者が縄文人、後者が弥生人、とも言われています。

まとめ

まなみ
まなみ
人類の期限、伝播、分化やその分類の仕方はご紹介したような説の他に異論もあるようなので、「チコちゃんに叱られる!」の内容が本当にすべて正しいのか?とうい疑問もあるんですけれど・・・

まとめると、

人類はアフリカで発祥した時には暑い気候に適応して、体は小さく、顔の彫りが深くて瞼は二重だった。

その後、紫外線の少ない寒いヨーロッパ・北欧に分布した人たちは、背が高く、皮膚のメラニン色素が薄くなり、

さらに寒い地域に分布したモンゴロイドは、体表面先を小さくするために顔の彫りが浅く、目も一重になり、
目に冷気が入って眼球を傷めないように睫毛が下向きに、目頭に蒙古ヒダができた

というプロセスをたどって、「一重まぶたは二重まぶたから進化した」というのが、番組での説明でした。




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