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「あさイチ」でイノシシの刺身「保健所が申請を受け付けた」と説明

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2016年9月27日(火)放送のNHK「あさイチ」で

沖縄県西表島のイノシシ肉の刺身について
「生食は危険」と指摘した視聴者からのコメントに

「保健所が申請を受け付けた店でのみ出している」

した説明が、事実と異なるとして問題になっています。



西表島のイノシシの刺身とは?

番組内容は
北海道礼文島と沖縄県西表島の食べ物について
視聴者が、テレビのリモコンのボタンを押して
どちらを食べたいかを投票する、

「ぽちポチまつり 」

という企画でした。


礼文島名物のムラサキウニの寿司 と 石垣島名物のアカマンボウの寿司

礼文島の利尻昆布でだしを取ったスープカレー と 石垣島のイラブチャーの握り

などへの投票がされ、
礼文島の方をより食べたい、という人が多い、
という結果に(まあ、それはそうだと思います)。

その後、スタジオに「日本の島のスペシャリスト」だという、
写真家の加藤庸二さんが登場し、

島でだけ食べられている珍しい食べ物として、
西表島のイノシシの刺身、礼文島のトドを紹介しました。

イノシシの生食は危険と視聴者から指摘

あさイチでは、番組への感想を
リアルタイムで視聴者が送ることができ、番組中でいくつかは紹介されます。

番組が終了する直前ごろになって、

「生食は危険なので訂正してください」

という投稿が紹介されました。

あさイチの司会の一人、有働由美子アナウンサーは、

「イノシシの生食は、八重山福祉保健所が申請を受け付けた店でだけ提供できます。
感染症の危険があるので、それ以外では食べないでください」

と説明しました。

保健所が許可している?

この説明を聞くと、西表島で
イノシシの刺身を出している店は、
保健所から「生肉を出していい」と許可を受けているようですが、

フリーの科学ライターである、松永和紀さんが、
そんなはずはないと指摘しました。

番組終了後、松永さんは番組内で名前が出た
八重山福祉保健所に問い合わせたそうです。

西表島は台風17号の対応に追われていて、
回答が遅れる、ということでしたが、

28日には、回答が来たそうです。

イノシシの刺身を出してよい、という
許可を保健所から得ている店はないし、

保健所の姿勢は、「生肉はダメ」というもの。

NHKが「申請を受け付けた」と説明したのは、

普通は、食肉処理業の許可を得ているところで処理された
肉を仕入れなければならないが、

飲食店自体が、食肉処理業の申請を許可されれば
店で、イノシシなど動物のと殺、解体、調理ができる、ということを
生食の許可と間違えたのではないでしょうか。

イノシシ(他のジビエも)を生食してはいけない理由

イノシシだけではなく、ジビエと呼ばれる
野生の動物、鳥の肉を生食すると、

E型肝炎、肺吸虫症などのリスクがあります。

野生鳥獣類だけではなく、
飼育されている豚でも、一定数E型肝炎ウイルスを持っている個体はいます。

しかし、これらの
寄生虫やウイルス等は、加熱すれば死にますので、
加熱調理をして食べるように、というのが
厚生労働省の指導です。

一方で、生食は法律で禁止されているわけではありませんので、
「イノシシの刺身」というメニューがあるのでしょう。

トドの刺身はいい…わけないですよね?

加藤さんが、トドを食べた(番組中で言った料理名はあえ物、でしたよね?)ので

トドについて検索すると、

トド猟を行っている現地ではなく、
東京や大阪の店で

トドの刺身を食べた

というブログ記事に等を結構見ました。

トドなら生肉でも安全、
というわけではないと思うのですが。

一度冷凍したものが多いようですが、
冷凍すると寄生虫は死にますが、

ノロウイルスのように冷凍しても死なないウイルスもいます。

ちなみに、トドの肉は獣臭が強く、おいしくはないそうです…




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