アイラップ活用レシピ

アイラップで低温調理・しっとり鶏ハムの中まで火が通る作り方

熱湯湯せんができるポリ袋「アイラップ」を使って、70℃をキープした低温調理の鶏ハムを作りました。

鶏ハムは作り方によっては中まで十分な加熱がされず、できた、と思って切ったら、中が生、ということもあります。

この記事では、中心部が60℃越えた状態でできあがる作り方をしています。

炊飯器は使わずに、直火で温度をキープする方法です。

※この記事で紹介した作り方で絶対に食中毒にならないことを保証するものではありません。
調理の際には、手、調理器具の清潔にも気を配ってくださいね。

鶏ハムをおいしく、安全に作るポイント

鶏むね肉は脂肪分が少ない分、加熱調理するとパサパサ、もさもさになりやすいのですが、68℃までの低温で加熱するとしっとりした仕上がりになります。

一方で、加熱が不十分だと、食中毒の危険性があります。

  • タンパク質が急激に収縮して水分が出ていかないように70℃までの温度
  • 鶏肉の中心部まで62℃を超える温度で30分以上

この2つが、しっとり感と柔らかさをキープしつつ、中までしっかり加熱するために必要です。

65℃のお湯で鶏肉を湯せんしても、すぐには中心部まで温度が上がりませんから、
できるだけすみやかに、中心部分が62℃以上になった状態を30分以上キープするため、湯せんのお湯は70℃がよいでしょう。

鶏ハムの簡単な作り方で、炊飯器の保温機能がよく使われるのは、一般的な炊飯器の保温温度が72℃程度であるためです。
(機種によっては低温(60℃くらい)が選べたり、温度設定が5段階くらいあったりします。)

鶏ハムの作り方と、食中毒のリスクについてはこちらの記事も参照してください。

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鶏ハム作りにはアイラップが便利!

鶏ハムなどの湯せん料理は、食材を直接湯につけるのではなく、
ポリ袋などに入れてできるだけ空気を抜いて封をし、その状態で湯せんをします。

この際、

ジッパー付きの保存袋(ジップロックなど)を使う、としているレシピもあるのですが、
ジップロック社のジッパー付き保存袋は、直火湯せんには使用できない、とされています。

耐熱温度は100℃なので、普通、70℃で湯せんしている状態では問題はないのですが、

鍋で湯せんする場合は、湯の温度が冷めないように、ごく弱火にかけるため、
鍋肌に触れると袋が溶けてしまう可能性があります。

その点、アイラップは「熱湯湯せんができる」商品で、耐熱温度は120℃です。

薄いポリ袋なので、ジッパー付き保存袋よりも空気が抜きやすいです。
口を閉じるときにはねじって結べは中にお湯が入ることはほとんどありません。

今回は、この「アイラップ」を使って鍋で湯せんして、鶏ハムを作ります。

アイラップ使用・低温調理のしっとり鶏ハムのレシピ

材料
・皮なし鶏むね肉1枚 約300g

・塩 鶏肉の重量の約1パーセント

・砂糖 鶏肉の重量の約1パーセント

AEONのプライベートブランド、純輝鶏の皮なしむね肉325gを使いました。ブロイラー種ですが、エサや飼育方法にこだわっているそうです。

塩は藻塩、砂糖はきび砂糖で、それぞれ3g強。肉の重量の1%にします。種類はお好みで。

【下準備】

1.鶏むね肉の厚い部分を切り開いて厚みを一定にします。

2.ポリ袋に鶏肉、塩、砂糖を入れて袋の外からもみこみます。
※このポリ袋は清潔な食品用であればアイラップでなくてもいいです。

3.冷蔵庫に入れて1時間程度寝かせます。

【成型】

※この作業の間に鍋にお湯を沸かしておきます。

1.ラップを敷いてその上にポリ袋から取り出した鶏肉を置きます。

2.ラップを「まきす」のように使い、きっちり巻きます。

3.ラップに空気が入らないように両端をきつくねじって結びます。

4.3をアイラップに入れてできるだけ空気を抜いて口を結びます。

【低温加熱】

1.大きめの鍋にお湯をたっぷり沸かして72℃くらいにします。
鍋の底に直接鶏肉が触れないようにそこに底を沈めておきます。

アイラップの耐熱温度は120℃ありますが、鍋底に鶏肉が触れると、70℃よりも高い温度で加熱することになるからです。
この鍋は4.5リットルで、お湯は4リットルくらい入れました。鶏ハム1個なら2リットルくらいでもいいと思いますが、できるだけお湯が多い方が温度が安定します。

3.鶏肉が浮かび上がってこないように上からも皿をかぶせます。
70℃前後の温度をキープするように温度計を入れておきます。

ごく弱火にかけて、温度が上がり過ぎたら少し水を足したりして60分加熱します。

できあがりの中心部の温度は?

60分経ったら取り出します。

アイラップから出して、肉の中心部の温度を測ると、

63.6℃ありました。

冷まし方も注意

しっかりと加熱できていますが、
ゆっくり冷ますと、雑菌が繁殖しやすい温度帯をゆっくり経過することになるので、
再び新しいアイラップに入れてきつく結び、

保冷材と流水でできるだけ早く冷まします。

冷めたところを切ってみました。

しっとりできていましたよ^^

炊飯器がないとほったらかし、とうわけにもいかない・・・

鶏ハムの人気は、

もも肉に比べて安いむね肉がおいしくなる

作り置きとして、麺類の具やサンドイッチの具になる、などアレンジ自在

高たんぱく低脂肪でダイエット中もOK

等の理由の他に、

「数分火にかけたら火を止めて冷めるまで放置でOK」

という手軽さが受けているのだと思うんですよね。

しかし、その作り方は 中が生→食べられない、となってしまう可能性もあります。

巻くと、表面から中心部分までの距離が長くなって温度が上がりにくくないので、
肉1枚そのままで「茹で鶏」にするなら「火を止めて放置」でも失敗しにくいのかもしれませんね。(個人的には、コワいのでやりませんが)

70℃をキープして60分間という方法は、炊飯器の保温機能や、低温調理器具などがないと
60分間の間、ときどき様子をみて温度を調整しなければならず、「ほったらかしでできる」というわけにはいかず、それほどのお手軽レシピではないかも(笑)

直火でも、ときどき温度を確認すればいいだけで、ずーっと見張っていないといけないわけではないのですが、
外出しちゃう、というわけにはいきません。火を使ってますから。

細かい火加減や、味付けや、タイミングとかの技術はほぼ要らない、という点では作り方はかんたんです!

BONIQなど、低温調理専用の調理器具を使うと、温度設定をすればその温度をキープしてくれるので、確実に温度管理をすることができますね。

せっかく、65℃~70℃を長時間保っているので、温泉卵も一緒に作ってしまいましょう。

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まとめ

鶏肉の中心部分が62℃~65℃の状態で30分以上加熱する、という

おいしさと食中毒防止が両立できるような作り方をするには、

70℃で1時間の加熱を。

また、炊飯器の保温ではなく、
鍋をごく弱火にかけて70℃をキープする場合は、熱湯湯せんが可能なポリ袋「アイラップ」が便利です。

アイラップは最近twitterなどで話題で、新潟県などでは量販店などで普通に売っているそうですが、ヨドバシカメラなどの通販でも取り扱いがあります。

こちらの記事、アイラップ公式twitterアカウントで紹介していただいていました。ありがとうございます!



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