オーブンを使わないで、フライパンだけで作るローストビーフを失敗なしに作るコツをまとめました。
ローストビーフはあらかじめ作っておいて
食べるときには切って盛り付けるだけなので、
家に人が集まる機会に便利な料理です。
サシが入った和牛の高い部位ではなく、
モモ肉や、オージービーフでもおいしく作れるので
コストパフォーマンスもマル。
もともとの作り方はオーブンを使うのですが、
フライパンでも手軽に作ることができます。
でも、実は失敗もしやすいのがローストビーフです。
そこで、手軽なフライパンローストビーフで
失敗しないためのコツをまとめてみました。
目次
ローストビーフの失敗とは?
ローストビーフは肉の中心は赤いままですが、
実は生ではありません。
中央部まで60度の熱は通っているのが
ローストビーフです。
表面が焼けて中が生なのは
「たたき」ですね。
ローストビーフを作るときに失敗してしまうのは
この火の通り具合で、
中が完全に生か、
中まで火が通りすぎてしまっているか、
になりがちです。
肉を必ず常温に戻す
フライパンだけではなく、
オーブンや低温加熱調理でも同じですが、
肉は冷蔵庫から出したままではなく、必ず常温に戻してから使います。
冷蔵庫から出して1時間程度室温に置けば
よいでしょう。
ある程度の大きさの肉を使う
最初に高温で肉を「ロースト」しますので、
あまりにも肉の塊が小さいと
この時点で中まで火が通ってしまいます。
いろいろなレシピを見ると、
ローストビーフの材料の肉は、
一般的には600g以上、
最低でも300gとなっています。
フライパンローストビーフの場合は
レシピ通り600gくらいの肉がちょうどよいです。
表面の焼き目は高温短時間でつける
ローストビーフは、
表面に香ばしい焼き目があるのがおいしさの一つです。
この焼き目は、できるだけ高温・短時間で
つけてください。
低温ではなかなか焼き目(たんぱく質が加熱させる
ことで起きるメイラード反応)が
できず、
時間をかけると中まで火が通ってしまいます。
できあがりの確認は温度計で
ローストビーフは固まりなので、
仕上がりを確認するのにど真ん中を切る
というわけにはいきません。
端っこを切ってみる、
という手はあるのですが、
端の方は加熱されやすいので、
中央部がどうなっているのか分かりませんよね。
特に初めて作る、年に1、2回しか作らない、
という方は温度計で中心部の温度を確認するのが確実です。
1000円台で売っていますので、ぜひ一つ買っておきましょう。
仕上がり温度の目安は
54℃~60℃
で低いほどレアな仕上がりということになります。
実はフライパンは「低温でじっくり」が実現しにくい?
フライパンで作るローストビーフは
作り方を見ると分かりますが、
肉を焼き付けた後
ワインなどを入れて沸騰させ、
火を止めて蓋をして、蒸し焼きにします。
つまり、蒸気で肉を加熱しています。
蒸気の温度は100℃以上にはなりませんが、
沸騰した鍋を開けたときなど、
まともに触れるとやけどをします。
一方、パンをトーストして取り出すときに、
熱したトースターに少々手を突っ込んでも、
すぐに手を出せばやけどはしません。
蒸気による熱の伝わり方は強いので、
フライパンでローストビーフを作った場合、
肉の周辺部は他の作り方よりも
加熱が進むことが多いです。
ですから、フライパンローストビーフのレシピでは
肉の重さは600g以上のものが多いのです。
たくさんの量が必要な場合は、
ブロック肉の大きさを変えるのではなく、
600gのブロックの本数を増やしてください。
加熱時間が短いので、
2回にわけて作っても
それほど手間は掛かりませんよね。
また、肉のブロックの形も大切で、
薄いステーキ肉のような形だと
薄い方の面ですぐに火が通ってしまいます。
できるだけ厚みのあるブロックを
選ぶようにしてください。
フライパンで作るローストビーフレシピ
【材料】
- 牛もも肉ブロック 600g
- 塩 小さじ1
- 黒胡椒 適量
- エルブドプロバンス 適量
- オリーブオイル 大さじ1
- 白ワイン 大さじ2
1.牛モモブロック肉は使う1時間前に冷蔵庫から出しおき、
中まで常温戻します。
2.ブロック肉の6面全体に塩を擦り込みます。
塩のザラザラ感がなくなるまで擦り込んだら、
黒胡椒とエルブドプロバンスを擦り込みます。
※3つ同時にしないのは、塩のザラザラ感が消えた感じが
分からなくなるため。
3.肉から水分が出ていたらキッチンペーパーなどで
ふき取っておきます。
4.フライパンに脂を入れて少し煙が出るくらい熱し、
3の肉を入れて
中火で全部の面を5分間程度かけて焼きつけます。
できるだけ高温が良いので、鉄製のフライパンがベター。
テフロン加工のものは高温で熱すると傷みます。
5.肉に白ワインをふりかけ、アルコール分を飛ばしたら
火を止めます。
6.蓋をしてコンロからおろして10分間おき、
フライパンの余熱でさらに中までじんわり火を通します。
7.肉をフライパンから取り出して温度計で中央部の温度を確認します。
アルミ箔で包み、30分間以上休ませます。
休ませている間も中心部の温度は2、3度上がり、火は通り続けます。
十分に冷めてから切り分けます。
フライパンで作れるローストビーフレシピ・失敗しない方法とは? まとめ
身近な調理器具で作れるのが
フライパンローストビーフのメリットですが、
オーブンや炊飯器、真空料理法と違い、
温度を一定に保つことがしにくく
また、使うフライパンの材質や、
厚さによっても
できあがりが変わってきますので、
一度は施策をすることをお勧めします。