2016年11月29日放送NHK「あさイチ」で、レストラン・キハチの鈴木眞雄シェフ(総料理長)が紹介した、
鍋で湯せんして作るローストビーフのレシピのメモです。
直火湯せんなので、温度管理がちょっと面倒ですが、
特別な道具がなくても作れます。
目次
NHK「あさイチ」スゴ技Q湯せんローストビーフの作り方
【材料】
- 肩やももなどの牛かたまり肉 500g
- 塩、胡椒 適量
- 牛脂 1個
- サラダオイル 大さじ2
- 水 大さじ4
- 醤油 大さじ2と1/2
- 顆粒コンソメ 小さじ1
- バター 小さじ1と1/2
★ソース
【作り方】
1.肉に塩こしょうを振り、1時間くらい室内に置いて室温に戻しておきます。
(冷蔵庫から出してすぐに加熱を始めないこと)
※お肉を室温に戻す時間は、よく、30分以上、となっていることが多く「あさイチ」でもそのように言っていたのですが、
実際には、塊肉の場合、30分ジャストでは中が冷たいので、1時間くらいが適当です。
2.肉全体をフォークで突き刺し、味が染みやすくします。
3.フライパンにサラダオイルを入れて火にかけます。
2の肉を入れて表面に焼き色を付けます。
肉を取りだしたら、キッチンペーパーで軽く油をふき取ります。
フライパンは、ソースに使うので洗わないでください!
4.3の肉と薄くスライスした牛脂をジッパー付き食品保存袋に入れます。
番組では特に指示がなかったように思いますが、できるだけ空気を抜いてから袋を閉じるのが湯せん調理のポイントです。
5.大きな鍋に水をたっぷり入れて火にかけ、58℃になったら火を止めます。
鍋底に皿を敷いてから、4の肉が入った保存袋を入れます。
肉が浮かび上がってこないで湯にずっと浸かっているように皿などで抑えます。
お湯の温度が50℃以下にならないように、10~15分置きに温度を計り、お湯が冷めたら弱火を付けてください。
6.55~58℃で1時間加熱したらお湯から肉を取りだします。
切り分けるのは冷めて肉が落ち着いてからの方がよいでしょう。
7.ソースを作ります。
3のフライパンの油をかるくふき取り、
6の袋の中にたまっている肉汁を入れて、
中火にかけます。
フライパンに残っている焦げ目はゴムベラでこそげます。
8.そこに醤油とバターを入れて煮立たせないように温め、
バターが溶けたら茶こしなどで器に移します。
9.スライスしたローストビーフに8を添えます。
家庭でローストビーフを作るときに失敗しないポイント
家庭でローストビーフを作る方法としては
- オーブンで低温で焼く
- アルミホイルでぴったり包んで短時間トースターで高温で焼き、取りだしたらアルミホイルに包んで余熱を通す(※)
- 炊飯器の保温モードで湯せんする
- 保温鍋で湯せんする
などがあります。
※オーブントースターで短時間過熱してアルミホイルで包む作り方は、肉は300g程度で細長い形のものにしないとダメ
鈴木シェフの方法は、鍋に58℃の湯を作ってその中に1時間入れておく、
温度は時々温度計で計り、冷めて来たら弱火で温める、
という方法です。
この方法で失敗せずに作るポイントは、
- 肉の大きさは500gを守る。できれば肉の高さと幅が近い形がよい。
- 加熱を始める前に、かならず肉を室温に戻しておく
- お湯が冷めにくいように、大きな鍋にたっぷり湯を用意する
- 鍋の材質は、冷めにくい厚手のものがよい
- 10~15分おきに温度を確認して冷めてきたら再加熱します。ただし、温度を上げすぎないように注意。
炊飯器のように、自動的に保温されているわけではないので、放置はできませんが、特別な道具なしで作ることができます。
このような温度計はぜひ用意してください。
湯せんローストビーフに使える袋
低温調理法が注目されているので
最近、テレビで紹介されるレシピでも、さまざまな料理を、
「ジッパー付き食品保存袋に入れて湯せん」
という作り方をよく見ます。
ただし、ジップロックの公式サイトでは
「直火による湯せんはできない」
と書かれています。
ジップロックの冷凍保存バッグは、沸騰したお湯に入れても溶けないだけの耐熱温度ではあるのですが、
鍋を直火にかけて湯せんをすると、鍋の底などに袋が触れたときに溶けてしまうリスクがあるためです。
このあさイチのレシピでは、鍋の底にお皿を敷いて、袋が鍋底に直接触れないようにしていますし、
お湯の温度は55℃~58℃までで、沸騰させるわけではありません。
ですが、湯せん可能と表示されているポリ袋を使うとより安心です。
このポリ袋は、ジッパーはついていませんので、
湯せんローストビーフに使う場合は、できるだけ空気を抜いた後で口をねじって結んでください。
「アイラップ」で作るレシピを掲載しました。
湯せんするのは薄いシャカシャカしたポリ袋の、「家庭用」アイラップで。アイラップのジッパー付き保存袋は湯せん調理には使えないタイプ。
鍋で湯せん失敗しないローストビーフのレシピ「あさイチ」 まとめ
保温鍋や炊飯器を使わず、湯せんで、50~55℃をキープしながら作る方法は、
温度を常にチェックしなければならないので、ほったらかし、というわけには行きませんが、ご紹介したポイントを守ると失敗はかなり少なくなるので
保温鍋も炊飯器もない、という人は試してみてください。
ローストビーフは、あらかじめ作っておくことができるので、クリスマスやお正月、持ち寄りの集まりにも便利ですし、
残ったらサンドイッチの具や、サラダのトッピングなど使い道もたくさんあります。
比較的やすい赤身の輸入肉でも低温調理にすることでしっとりした食感になりますのでリーズナブルです。
他にもローストビーフのレシピを掲載していますので、参考にしてください。