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焦げた食べものと老眼のなりやすさの関係はウソ?ホント?「この差ってなんですか?」

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9月17日「この差ってなんですか?」の放送にあった、

「老眼になりやすい人なりにくい人の差は、焦げた食べ物をたくさん食べたかどうかの差」

というのはウソ?ホント?



解説の井上浩義先生とは?

老眼になりやすい人なりにくい人の違いが焦げた食べ物をたくさん食べたかどうかに関係する、という解説をしたのは、慶応義塾大学医学部教授の井上浩義先生です。

アーモンド、ピスタチオなどのナッツ類、ココナッツオイル、亜麻仁油などの植物油の健康効果を研究されている方ですね。

どうして老眼と焦げた食べ物が関係するの?

トースト、魚や肉の焦げ目などのたんぱく質が焦げた食べ物には、
(小麦粉にもグルテンというたんぱく質が含まれています)

たんぱく質と糖質が結びついたAEG(最終糖化産物)
という物質がたくさん含まれています。

AGEは人間の体の中にも生じ、組織の中でAGEが蓄積されると、老化が進む、と考えられています。

たとえば、

肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンというたんぱく質の繊維が糖化して、AGEが溜まると

シワやたるみの原因となり、肌を黄ぐすみさせます。

目の水晶体にAGEが溜まると、水晶体が固くなり、老眼になりやすくなるのだそうです

人の体の中でAGEが溜まる原因の1つが

AGEがたくさん含まれている焦げた食べ物を食べることなのです。

スタジオでは、特に魚の焦げが好きだ、という中村トオルさんは、
平均的な量よりも多くのAGEが溜まっている、という検査結果が出ていました。

AGEが溜まる原因は焦げだけではない!

番組では焦げのことしか指摘していませんでしたが、AEGは焦げた食べ物から摂って蓄積するだけではなく、

人の体の中でも作られています。

その原因は、血糖値が高い状態が続くことです。

食べものによって血糖値が上がると、
インスリンが分泌されて血糖値が下がりますが、

食べた糖分が多すぎたり、筋肉や肝臓に脂肪がたまっていて(異所性脂肪)
糖分が取り込まれにくかったりすると、

血糖値が高い状態が続き、体のあちこちでたんぱく質と結びついてAGEとなります。

ですから、老眼を防ぐには、焦げた食べ物を減らすだけではダメで、

血糖値を急激に上げるような吸収の早い糖(お菓子や甘い飲み物)摂りすぎない

異所性脂肪を減らすために強度は軽くてよいので運動を習慣にする

といった対策も必要です。

その点、番組は

老眼の原因は焦げ→アーモンドを食べればよい

という一つの見方だけに寄せすぎなのではないか?と思いました。

アーモンドでAGEは減らせる?

上に少し書いてしまいましたが、

番組で紹介した、AGEによる老眼を防ぐ方法は

アーモンドを食べること

でした。

アーモンドには、アルギニンという必須アミノ酸の一種が含まれていますが、

アルギニンには、
糖がたんぱく質と結びつくのを防ぐ
抗糖化作用があるので、

体内でAGEが溜まるのを防いでくれる、とされています。

またアーモンドには抗酸化作用があるビタミンEが含まれていますので、
その面でもアンチエイジング効果がある、として注目されている食べ物ですね。

ただ、

抗糖化作用と、食べものとして取り込んだAGEを排出する作用というのとは少し違うと思うのですが・・・

きのこ、海藻、大麦、もち麦などに含まれる
水溶性食物繊維には、焦げに含まれるAGEの吸収を妨げる作用がありますので、
そちらを一緒に摂ることも必要ではないかと思います。

でも先ほども書いたように、アーモンドには抗酸化作用もありますので、1日に25gをめやすに食べるのは、体にとって悪いことではなさそう。

焦げたものを食べると老眼になりやすいなりにくいのはウソ?ホント?「この差ってなんですか?」 まとめ

老眼にAGEの蓄積が関係していること(ただし老眼の原因はAGE一つというわけではない)
体内にAGEが蓄積する原因の一つが食べものの焦げであること、

というのはそうらしい、と考えられますが、

AGEが溜まるのはコゲだけが原因ではなく、アーモンドだけでAGEの蓄積を防げるということでもないでしょう。

テレビ番組にすると、どうしても「言い切る」ほうがインパクトがあるので、

老眼の原因は「焦げ」、
対策はアーモンドを食べること、

と単純化されるのでしょうね。




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