最近、低温調理や湯せん調理について調べていると、低温調理器を使っている方のブログなどがよく目に入るようになってきました。
と思っていたんですが、この度、低温調理器BONIQを使ってみたらやっぱり、ずーっと自動的に温度を調整してくる、というのはその間手放しでいられるのですごく便利。
BONIQの設定の仕方や使い勝手などのレビューをまとめておきます。
目次
BONIQの機能
BONIQができることは
本体を水に差し込んで稼働させると、指定した温度までお湯を温め、指定した時間温度をキープする
というもの。基本機能は非常にシンプル。
操作もシンプルで、
電源プラグをコンセントにさして、水を張った容器にスティックを差し込んだら
スティックの一番上の操作パネルと、スティック上部のダイヤルで温度と時間を調整し、パネルのスタートボタンを押すだけです。
BONIQの外観と付属品
BONIQ(BNO-01)はBONIQ本体の他、
付属品として、容器に固定するためのアタッチメント、マニュアル、レシピ集が入っています。
BONIQ本体は、長さ37㎝、幅最大10㎝。
これは本体アイボリーですが、ブラックのBONIQもあります。
本体の重さは1.2Kg。
手で持って、ずっしり、は感じますが、ハンディブレンダーみたいに持ったまま作業する器具ではないので、普段普通に家事をしている人はそれほど気にならない重さだと思います。
(2020/04/05 19:55:52時点 楽天市場調べ-詳細)
BONIQで57℃4時間加熱のローストビーフを作る
BONIQは100℃まで0.5℃単位で温度調整ができますが、
「指定した温度をずっとキープしてくれる」という機能の本領が発揮されるのは、
炊飯器の保温(約72℃)や、シャトルシェフなどの保温鍋(沸騰した温度から数時間かけて下がっていく)ではできない、
57℃で数時間加熱するローストビーフ
だと思います。
※加熱でお湯が蒸発して最低水位ラインを下回ると動かなくなるので、カバーするなどしておいてください。
参考にしたのは、BONIQ公式のブログのレシピです。
温度と時間はどうやって決める?失敗しないためには?
BONIQに添付されてくるレシピブックには、牛、豚、鶏、魚、野菜について、加熱温度と仕上がりの目安が載っています。
牛肉の場合、
<加熱時間の目安>
55℃~58℃ レア
58℃~60℃ ミディアムレア
60℃~63℃ ミディアム
※食中毒防止のため、加熱温度は必ず55℃以上にします。専用器具で真空パックにしない場合、食材に伝わる温度は設定した温度よりも少し低いと考えて、57~58℃にしたほうが無難。
<加熱時間の目安>
厚さ2cmのステーキで1時間、直径6㎝のブロックで3時間、が目安。
加熱時間は多少長くなってもたんぱく質の変性にはあまり影響しない、とのこと。
低温調理に慣れていない方は、最初は食材の重さや大きさ(厚み)もできるだけレシピブックに揃えて、書いてある時間の通りに作ってみて
あとは好みに合わせて調整するのがよいと思います。
公式サイトのローストビーフレシピでは250g4㎝厚さの肉を57℃で3時間加熱する、とありましたが、今回は300g強の牛ももブロックを57℃4時間加熱しました。
BONIQ湯せんにはアイラップが便利
BONIQのレシピブックではジッパー付き食品保存袋を使う、とあるのですが、
岩谷マテリアルの湯せんできるポリ袋アイラップの方が空気を抜きやすくて使いやすいと思います。1枚当たりの値段も安いし。
室温に戻した牛もも肉ブロックをアイラップに入れ、水を張ったボウルにつけて空気を抜きながら、口をねじって縛ります。
低温加熱調理のポイントは袋の空気をしっかり抜くこと。
理由は、袋の中に空気が多く残っていると、熱伝導率が下がって食材に熱が伝わりにくくなるためです。
専用のツールを使わないと完全に真空にはなりませんが、アイラップを水に漬けて水圧で空気を抜く方法でも大丈夫です。
BONIQで湯せんする
BONIQを40℃程度のぬるま湯(給湯器から出るお湯)にセットして、温度57℃、時間4時間にセットします。
水よりもぬるま湯にセットした方が早く目的の温度になりますし、電力消費量も少なくなります。
温度が57℃になったら、お湯にアイラップに入れた牛肉を入れます。
40℃からスタートなら、最初から肉を入れてもいいそうですが、今回は設定温度に上がりきってから入れました。
20℃などの、普通の水温からBONIQで温め始める場合は雑菌などが増えてしまう可能性があるので、最初から食材を入れるのはダメです。
BONIQで使える容器
- 耐熱温度100℃
- BONIQをアダプターで固定できる
- 水が5~15リットル入れてBONIQ本体のMIN~MAXの間に水位が来ること
この条件が満たせれば、鍋でなくても、ポリバケツ、大きな密閉容器などなんでもOKです。
私はホーローの保存容器(糠漬けにも使えるやつ)を使ってみました。
補足:BONIQはヒーターで温度をキープしてくれますが、消費電力を節約するためにも冬場、寒冷地では、ある程度保温力のある容器のほうがベター
BONIQは、水量5リットル~15リットルのお湯で使えるのですが、本体のMIN~MAXの水位でないと動きません。
BONOIQ稼働中の音はこんな感じ。少しテレビのニュースの音も入っていますが(^^;
本体の中に、お湯を循環させて温める仕組みなので、モーター音と流水音があります。
日中はあまり気になりませんが、キッチンが寝室に近いとか、ワンルームの場合は、夜間は気になるかもしれません。
長時間加熱すると、水が蒸気になって減っていくので、上をラップや容器のフタなどでカバーすると良いです
ローストビーフを仕上げる
指定した時間になったらタイマー音が鳴りますが、スイッチを切るまでは加熱が続きます。
自動的にスイッチが切れて温度が下がるまで放置されると、腐敗してしまうためだそう。
牛肉をアイラップから取り出し、サラダオイルを熱したフライパンで表面に焼き目をつけます。
こしょうは高温で加熱すると香りが立つので、焼き付ける時に振ると良いです。
重量の1%の量の塩とともに、再びアイラップに入れて空気を抜いて口を閉じ、常温で1時間寝かせます。
保存する場合は、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れます。
BONIQで作ったローストビーフのできあがりは?
粗熱が取れたローストビーフをスライスしてみます。
炊飯器や直火保温を使ったいつもの作り方(300gの場合で63~65℃1時間加熱)よりも肉が非常にきめ細かく仕上がりました。
温度と加熱時間が違うだけで、使っている肉(AEONのタスマニアビーフもも肉ブロック)、焼き付け方や塩を入れるタイミングは同じでも、食感は、別物。
加熱時間は、3時間半くらいでもよかったかもしれませんが、それでも十分おいしかったです。
BONIQで調理した場合、炊飯器の保温や直火をつけたり消したりして温度調整する方法と違うのは、温度調整に手間がかからないだけではなく、
常にお湯が対流している状態なので、食材がムラなく加熱される、ということもあるようです。
BONIQは手入れが簡単
BONIQには基本的にお湯しか触れていないので、
普段は使い終わったらさっと流して、水気をふき取って置けばOKです。
ただし、微妙に食材の煮汁などがにじみ出てくることもありえますので、
何回かに一回は、パーツを外して中もチェック、洗って乾燥させておくといいです。
底面のカバーを外すと、中にスクリューがあるのが分かりますね。
側面のカバーも外せます。
BONIQの良い点、使いにくい点
良い点
BONIQの利点は、なんといっても、温度調整が自動的にできるところ。
サラダチキンのような70℃前後で1時間くらいの湯せんなら、個人的には他の方法でもそんなにおっくうではないんです。
ローストビーフを57℃で3時間以上かけて加熱する、といったことは、炊飯器ではときどき差し水をして温度を核にしなくてはいけないので、BONIQならタイマーが鳴るまで放置でよい、というのはラク。
また、常にお湯が動いているので加熱ムラができにくいです。
使いにくいと感じた点
自分で使ってみた(ローストビーフの他にもサラダチキン、温泉卵など複数作ってみました)感じで、これは困るな、ということはないんですが、
しいて挙げるなら、
少し離れているとタイマーが聞こえにくいことくらいですかね。
タイマーが鳴ってもスイッチは切れないので、食材が傷んでしまうことはないし、お肉はちょっと加熱時間が長くなっても大丈夫なことが多いのですが、温泉卵は長く加熱すると固まりすぎになります。。
また運転音(モーター音と水が動く音)はそれなりにあるので、
- ワンルームで夜間使う
- 赤ちゃんがいる
- 音に敏感
な方は気になるかもしれません。
BNO-01 BONIQレビューまとめ
低温調理器BONIQの機能は、
温度調節、時間設定のみ、
と言っていいくらいのシンプルさですが、設定方法は簡単。
やや重たさがありますが使うのがおっくうになるほどではないです。
何より、温度はプラスマイナス1℃でキープされ、調理時間中安心して任せておけます。
普通に調理すると固くなってしまいがちな脂肪分の少ない、安い牛もも肉、鶏むね肉がおいしく調理できます。
手入れがラクなのもいいですね。
(2020/04/05 19:55:52時点 楽天市場調べ-詳細)