2016年4月17日放送「この差ってなんですか?」では
日本一のたけのこの産地・福岡県八女市のたけのこ料理を紹介しました。
たけのこを料理するにはまず、普通、あく抜きが必要ですが、
八女市では、あく抜きに一般的によく用いられる米ぬかを使いません。
八女市ではたけのこを茹でるときに一緒に入れるのは鷹の爪=唐辛子のみです。
たけのこのあく抜きは鷹の爪でできるのか?
番組予告では、「鷹の爪でアク抜き?」とありましたが、
では鷹の爪であく抜きができるのでしょうか?
たけのこのアクの成分は、シュウ酸やホモゲンチジン酸で、水溶性の物質です。ですから、水で茹でただけで溶け出し、さらに水にさらせば抜くことができます。
現に、たけのこの水煮の工場では、米ぬかも何もいれずに、
水からゆでて、2~4日間、水にさらすことでアクを抜いています。
つまり、アクを抜く、ためには、
糠も、唐辛子も入れなくていいんです。
鷹の爪に含まれるカプサイシンには、糠の酸化を防ぐ働きがありますが
八女市で鷹の爪だけをいれるのは、風味づけだろうと思われます。
普通に売っているようなサイズのたけのこのあく抜きには、水から1時間程度茹でて
丸1日くらい水にさらせばいいそうです。
しかし丸1日水にさらす、というのはちょっと長いですよね?
もっと時短する方法はないんでしょうか?
ここから先は、「この差って何ですか」で放送された内容ではなく、
2016年3月2日放送「ソレダメ!」の放送内容です。
あく抜きを時短するには大根おろし
たけのこのエグミのもととなるアク、ホモゲンチジン酸は、
大根の中の酵素パーオキシターゼと結合して、分解されます。
【大根おろしを使ったたけのこのアク抜き】
1.大根はよく洗って皮付きのまますりおろします。
2.大根おろしを絞ったおろし汁に同量の水を加え、全体の量の1%の塩を加えます。
3.生のたけのこの先端を斜めにカットして縦に半分くらい切り込みを入れます。
4.たけのこ皮をむいて適当な大きさにカットします。
5.カットしたたけのこを2の塩入りおろし汁に約1時間付けます。
6.漬けたら茹でる前に水洗いして1、2分下茹でしてから料理に使います。
大根の量は、切ったたけのこを浸せるくらいなのでけっこう多いですね。
「この差ってなんですか?」たけのこのあく抜きは鷹の爪でできる? まとめ
たけのこのあく抜きは、どうやら鷹の爪でできるわけではないようですが、
一般常識である、米ぬかも不要。
時間がたっぷりあるなら水茹ででよいですし、
時短するには大根おろしを使うとよいです。