この記事では、家庭でトウフクリームを作った時に
「豆腐の味しかしない」という失敗をしないための作り方のコツを紹介します。
豆腐クリームが最近注目されていて、フジ系「ヒルナンデス」やNHK「ガッテン!」などのテレビ番組で取り上げられたり、クックパッドでも話題になっています。
豆腐クリームが注目される理由は、
- 乳脂肪分が多くカロリーが高い生クリーム、バターを使わずに低カロリーなクリームやホワイトソースっぽい食感の料理ができる
- 品不足で値上がりしているバターを使うよりも安い(この視点は自分にはなかったので正直驚いた)
などだそう。
でも乳製品アレルギーなどで、生クリーム食べられなくて、でもそれらしいものが食べたい、という需要も多いと思いますし、
できるだけ、おいしく作る方法をまとめてみました。
目次
豆腐クリームとは?
豆腐クリームは基本的には、豆腐をミキサーやフードプロセッサーで
なめらかにしただけのものです。
NHK「ガッテン!」では、100円の安い豆腐がコクうまになる方法として、豆腐をフードプロセッサーにかけた、
クリーム豆腐
が紹介されていました。
豆腐クリームではなく、クリーム豆腐、なのはなぜだろう?
豆腐は豆乳をにがりで固めて作りますが、
豆乳には意外に多くの植物油脂成分(大豆の油分)が含まれています
ですが、普通に豆腐を豆腐として食べても特に、ブランド品種の豆、濃い豆乳を使っていたり特別な製法を謳っているものでない限りは
濃厚なうまみ
を感じることって、あまりないですよね?
その理由は、豆腐に含まれる油分はたんぱく質に取り囲まれており、直接、油分が感じられることが少ないからだそうです。
「ガッテン!」ではこれを、コクうまボール、と呼んでいましたが、本当は何というのか知りたいです。
豆腐をフードプロセッサーにかけるとコクうまボールの構造が壊れて、油分が出てくるので、
豆腐クリームは、安い、あまり味がない豆腐で作っても油分のコクやなめらかさを感じることができておいしい、
というのが「ガッテン!」の説明です。
豆腐クリームって本当においしいの?
ところで、この豆腐クリーム、最近になって料理の世界に突然現れたものではなく、
ベジタリアン(特に乳製品も避けているビーガン)やマクロビティックの料理では、以前からよく作られていました。
個人的に、そうしたジャンルの料理教室やカフェに行く機会が多かった時期があるのですが、
そこで出会った人や、その人たちの家族の感想は、
正直言って豆腐は豆腐、クリームとは別物
というものが多かったです。
でもベジタリアンやマクロビオティックはまず理念があって、食べ物をそれに合わせて、
乳製品はNG→乳製品に代わるものを→豆腐クリームはいまいちでも乳製品は食べないことにしているのだから仕方ない
という前提があるので、受け入れられているのではないかと多います。
それに、乳製品アレルギーだったりすると、乳製品は(少なくとも当面は)食べられないわけですから、それでもクリーミーな食感のものを食べたければ、豆腐クリームは材料も手に入りやすいし作り方も簡単ではあります。
他には、「クリームやホワイトソースとは別のものと思えばそれなりにおいしい」という感想もありましたし、自分はどちらかというとそちらのグループでした。
男性や、すでに普通のクリーム類の味を知っている子どもは、拒絶反応を示すことが割とあります。
中には豆腐クリームそのものが大好き、という方もいるかもしれません。
何が言いたいかというと、
豆腐クリームは、それなりにおいしいものにはできるけれど、
多くの人にとって、「豆腐クリームは、生クリーム(ホワイトソース)かと思った!ぜんぜんわからないね!」という味ではない、ということです。
できるだけおいしい豆腐クリームを作るコツ
無調整の豆乳が苦手な人っていますよね。
その理由は「豆臭い」ということだと思います。
最近の豆乳は、製法を改良して無調整でもかなりおいしいですけれど。
豆腐クリームも、豆腐をフードプロセッサーで攪拌しただけでは、豆腐の味しかしません。
これを食べて
うわあ!おいしい!
と思う人は、もともと豆腐や豆乳がかなり好きな人なんじゃないでしょうか。
- 熱湯で1分ほど茹でて、ザルにあげて水切りする
- 攪拌するときにレモン汁、レモンの皮のすりおろしを加える
- バニラエッセンスを使う
ゆでるときに、ざっくり2、3個に豆腐を割ると早く中まで火が通ります。
またグラグラ煮立てると豆腐がバラバラになりますので、一度沸騰させら火を弱めて、それから豆腐を入れてください。
またアレルギーがなく、100%植物性にこだわりがなければ、少しだけ牛乳やクリームチーズを入れるとだいぶん「豆腐!」感が薄らぎます。
フードプロセッサーが無くても豆腐クリームを作れる?
すり鉢や裏ごしレベルではNHK「ガッテン!」で言っていたような、コクうまボールの構造を壊して大豆の油のうまみを感じるレベルまですりつぶすのは困難。
また、特に木綿豆腐を使った場合は、フードプロセッサーなしで滑らかなクリーム状にするのは無理です。
逆に言うと、フードプロセッサーさえあれば固い沖縄の島豆腐でもクリーム状にできますよ。
水分が少ないので豆乳を少し足した方がいいですが。
普段、フードプロセッサーを使って大量に餃子の種を仕込んだりしないご家庭や1人暮らしの人がこれから買うなら
こういうハンディタイプがおすすめ。
一つあると豆腐クリーム以外に、ポタージュなども作れるので便利です。
豆腐クリームグラタンの注意点
ヒルナンデスで話題になったのは、豆腐クリームを使ったグラタン。
牛乳、小麦粉、バターを使ったホワイトソースを使うと1人前600kcal以上のところ
豆腐クリームなら400kcal程度、
と、低カロリーであることを謳っていました。
豆腐クリームをグラタンやクリームパスタなどの加熱調理に使う場合は、
高温での加熱のし過ぎに注意してください。
豆腐を長時間高温で加熱するとスが入って固くなりますよね。
豆腐クリームも、あれと同じになります。
グラタンの中に入れる野菜や鶏肉などはあらかじめ、茹でたり炒めたりしてそのままでも食べられる状態にし、
その上に豆腐クリームを乗せて
焦げ目を付ける程度の時間オーブンで焼きます。
豆腐クリームは香ばしい焼き目は着きにくいので、すべて植物性にしたいビーガンや乳製品アレルギーの人以外は多少はピザ用チーズを上に載せた方がきれいに焼き色が付きますし、よりほんもののグラタンらしくなります。
豆腐クリームを使ったベイクドチーズケーキ風は
ある程度の時間オーブンで焼きますが、ケーキの場合はグラタンよりも焼く温度が低いので大丈夫です。
豆腐クリームスイーツの注意点
豆腐クリームを使ったスイーツで、
ケーキのトッピングや
ティラミス風など、
その後加熱をしない使い方をする場合は、より、「豆臭さ」に注意して作った方がいいでしょう。
レモン汁、レモンの皮の他、少量のピーナッツバターや、好みでラム酒やブランデーを少し加えるとよいです。
甘みは、ベジタリアンやマクロビオティックではメープルシロップを使うことが多いですが、
メープルシロップはメープルシロップの風味がかなり強いので、メープルシロップ味になります。
「砂糖なし」にこだわりがなければ砂糖を使ってOKです。
豆腐クリームって本当においしいの?失敗しないコツは? まとめ
テレビ放映をきかっけに、
ネット上のまとめ情報や、ニュースなどでも
豆腐クリーム
についての記事が増えましたが、
以前、ビーガン料理教室やカフェに行く機会が多かったころ、
特に、「家族の評判が良くない」
という声もよく聞いたので、テレビで見て作ってみたら意外とただの豆腐だった、
ということもあり得るな、と思って記事を書いてみました。
参考にしてみてください。