家庭で、数時間で作れる「塩かつお」、刺身とはちがった味わいになるのでおすすめ。
実際に作ってみたので、過程を写真入りでまとめました。
塩かつおにはいろいろな種類がある?
私が塩かつおを知ったのは、
西伊豆で製造・販売されている「潮鰹」「潮かつお」のことを、
昨年12月のテレビ東京「出没!アド街ック天国」で知って、調べていたときです。
潮鰹(しおかつお)は、
かつおの身を塩漬けにして、
塩を洗い流してから陰干しにしたいわば、保存食です。
西伊豆だけではなく、
かつては鰹がとれる場所の多くで、
潮鰹、塩鰹、鰹の塩切り、などと呼ばれる、
鰹の塩漬けが作られていたそうです。
この、潮鰹について調べていると
家庭でも作れる「塩かつお」のレシピがいくつか出てきました。
1つは、
これもテレビ番組の情報で、
上田勝彦さんが紹介している作り方。
もう1つは、
「生ハムのような食感になる」という塩かつお。
上田勝彦さんの作り方は、
かつおの切り身に塩(量は割と適当みたいです)を振り、
10分置いたら洗い流して、刺身として食べる、というもの。
かつおから余分な水分とともに、くさみを抜くために
塩を振り、10分で洗い流してしまうので、
食べた感じはほとんど普通の刺身と同じ。
塩味もあまりつきませんから、かつおの刺身と同じように、醤油で食べます。
それに対して、「生ハムのようになる」という作り方は、
塩をたっぷり振り、冷蔵庫で3時間程度置いてから洗い流すため、
より水分が抜けて、
身がねっとりとして、生ハムのような味わいになると。
生ハム風のかつお・・・
すごく惹かれます。
そこで今回はこの、生ハム風(?)塩かつおを作ってみました。
生ハム風即席塩かつお
【材料】
- 刺身用かつお 150g
- 塩 大さじ1/2
参考にさせていただいたレシピでは、刺身用のかつお300gに対して塩大さじ1となっていました。
ちょうど、購入したかつおが150gくらいだったので、
塩は大さじ1/2にしました。
かつお全体に、塩をまぶし、
キチンペーパーで包みます。
さらにラップをかけて、冷蔵庫に入れ、3時間置きます。
キッチンペーパーで包むのは、
かつおから出る、生臭みを含んだ水分を吸い取るためです。
3時間立ったら冷蔵から出してラップとキッチンペーパーを外します。
流水で表面の塩を洗い流し、
キッチンペーパーでよく水気をふき取ります。
ここで、ついもったいなくて、かつおを包んでいたキッチンペーパーを使いたくなりますが、
そのキッチンペーパーには、すでにかつおの臭みが移っているので、捨てます!
これは、他の魚料理も同じで、
例えば切り身に塩をしてしばらく置いてから焼き魚にする、という場合も、
塩をした後で出てくる水分をふき取るときには、切り身一切れ一切れに新しいペーパーを使います。
スライスしてみるとこんな感じ。
刺身やたたきと違い、
この、生ハム風塩かつおは、できるだけ薄く切ったほうがいいそうなので、
よく切れる牛刀や薄刃庖丁を使いましょう。
三徳包丁(一般的な、万能包丁)でもよいですが、
とにかく、切れる包丁で。
自家製塩かつおの味の感想は?
塩かつおは、塩をまぶして時間をおいたことで、身から適度に水分が抜けています。
そこが、ねっとり、と表現される食感になるんですね。
スモークしていないから、その点では生ハムとは風味が違いますが。
塩味がついているので、醤油を漬ける必要はなく、
好みで、
青じそ、みょうが、おろし生姜などの薬味をそえるとおいしいです。
「岩下の新生姜」をうすくスライスしたものも合います。
レモンを絞ってオリーブオイルを垂らし、
玉ねぎスライスと一緒に食べる、
というのもよかったです。
作り置きレシピではないですよ
もともとは保存食だった潮鰹ですが、
家庭で、2、3時間程度塩をして作るかんたん塩かつおは、保存食ではなく、味付けのために塩を使って、生ものとして食べるかんじ。
ですので、翌日くらいまでは大丈夫だと思いますが、もともとの刺身の消費期限と同じくらい、と考えたほうがよさそうです。
アイラップを使って作ると、
冷蔵庫の中で場所を取らないし、洗い物がへるし、残った時のアレンジにもそのままアイラップを使えるので便利。